恐ろしい古代中国の宦官たち

「去勢する」と聞けば、「オネエになる」というイメージがあります。つまり性転換をすることですが、過去にはもっと別の理由でペニスを切り落とす人たちがいました。そんな壮絶な去勢の過去を紹介しましょう。

恐ろしい宦官の世界

中国には昔、「宦官(かんがん)」という職業がありました。今で言う中央省庁のキャリアエリートのようなもので、出世すればある程度の地位は保証される職業です。主な任務は政府に仕えること。政府要人の身の回りのお世話から重要な任務まで、何でもする仕事だったようです。

そんな宦官ですが、もともとは「罪人がなる役職」でした。古代中国では、罪人は去勢を命じられることが多く、「チョン切ったら悪い事もしないだろう…」ということで要人の身の回りの世話をさせていました。

しかし待遇が良かったため、罪を犯していない男性も自らチョン切って宦官に志願。人気のお仕事となっていきます。

ところが、当時は今のような医学知識も技術も設備もありません。果たしてどんな方法で去勢していたのでしょうか?

まず根元をひもでガッチリ縛って止血をします。そして最後の意思確認。医者の「後悔しないか?」の問いに、少しでもためらいを見せると手術は中止になってしまいます。

ためらいがないと分かると、医者は一刀両断にナイフでスパッと切り落とします。と、大変なのはここからです。とにかく消毒をしなければいけません。ぽっかり空いた尿道に栓をするのですが、冷水にひたした紙を上から覆うだけ。もちろん死亡率も高く、去勢技術が発達していなかった頃は3割以上が死亡したという記録が残っています。

手術の後も壮絶!

さて、チョン切った後は尿道に栓をして、そのまま部屋の中をウロウロと歩き回ります。そしてベッド(当時はベッドなんてあったのかな…)に横になるよう指示され、3日間、水を全く飲まずに過ごします。

そして3日後、尿道の栓を引っこ抜いて、おしっこが「どばーっ!」と出てきたら手術は成功♪しかしここで尿が出ないと、待っているのは「死」のみです。恐ろしい…

そうしてでも宦官になりたい!

そんな思いをしてでも宦官になりたい男性は後を絶たず、その後は徐々に去勢技術も進歩して死亡率も下がるようになっていきます。しかし、大変な思いをして宦官になったものの、誰もが安定した地位と生活を手にしたわけではありません。

去勢手術はお金を払って専門の医師にやってもらうのですが、その費用が高額です。したがって手術費用を払えない患者もたくさん出てきます。通常、チョン切ったペニスは患者の元に返されるのですが、手術費用を払えない場合は担保として医師が預かることになります。しかも返済には莫大な利子がついているため、宦官になったものの「借金返済で生活は苦しかった」という人も多かったようです。

しかしここで、1つ疑問があります。担保として取られたペニスを諦めれば、借金返済に苦しむ必要もなかったはず。ではなぜ、生活に苦しみながらも借金返済をしていたのでしょうか?

その秘密は、当時の中国の宗教にあります。埋葬されるときに完全な体でなければ、来世はヤギなどの動物になると考えられていました。したがってチョン切られたペニスを、宦官たちは必死な思いで取り返そうとしていたようです。

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